こんにちは!松下公子です。

今日は少し勇気のいる話を書きますね。
10年ほど前のことです。
私は、20万円を踏み倒されたことがあります。
相手は、アナウンサーを目指していた生徒さんでした。
お金の話なので、読んでいて気持ちのいい話ではないかもしれません。
でも、アナウンサーを目指しているあなたに、ぜひ知っておいてほしいことがあるんです。
全力で面接対策をした、その日から
私はSTORYアナウンススクールで、アナウンサーを目指す方をサポートしています。
アナウンサー志望の方のための予備校や塾のような場所です。
でも当時は、まだ私ひとりで教えていました。
私は名古屋に住んでいるのですが、あるとき名古屋在住の生徒さんが入ってくれたんです。
やりとりを続けるなかで、その方から
「面接対策をしてほしいです」
と言われました。
同じ名古屋なんだから、せっかくなら直接教えてあげたい。
そう思って、私の住むマンションの会議室に来てもらいました。
対面だと、画面越しでは見えないことまで全部見えるんです。
座ったときの姿勢。
表情のかたさ。
ちょっとした仕草のクセ。
「姿勢はこうしたほうがいいよ」
「もう少し笑顔を出してみようか」
ひとつひとつ細かく伝えて、熱のこもった時間になりました。
最後は「面接、頑張ります!」と言ってもらって、笑顔でお別れしたんです。
ここからが、お金の話です。
うちのスクールは、個別コンサルでじっくり伴走するスタイルです。
学生さんも多いので、当時はご本人の判断で分割払いもできるようにしていました。
その方も、分割払いでした。
そして、面接対策をしたその日から、ぱたっと連絡が取れなくなったんです。
メールをしても、返事がない。
携帯に電話をしても、留守番電話につながるだけ。
残っていた支払いは、20万円。
もう「ドヒャー」という気持ちでした_| ̄|○
あなたなら、どうしますか?
お金よりもつらかったこと
もちろん、20万円は大きなお金です。
1円だって大切ですから。
でも、私がいちばんショックだったのは、お金のことではありませんでした。
メールだけのやりとりではなく、直接会った相手だったこと。
この子にアナウンサーになってほしい。
全力で教えて、さくっと内定をつかんでほしい。
そう思って向き合った相手から、突然連絡が途絶えてしまった。
それが、本当にこたえたんです。
今思えば、打てる手はいろいろありました。
弁護士さんに相談する。
内容証明を送る。
何度でも連絡をする。
住所も知っていたので、会いに行くこともできました。
でも、当時の私には相談できる人がいなかったんです。
ひとりでネットを調べて、
「弁護士さんに頼むにはどうすればいいの?」
「でも、それにもお金がかかるよね……」
と、ぐるぐる悩むばかりでした。
すごく葛藤しました。
そして最後に、私は
「この方とは、もう関わらない」
と決めたんです。
理由は2つあります。
ひとつは、エネルギーの使い道です。
私のところには、ほかにも真剣にアナウンサーを目指す生徒さんが次々と来てくれていました。
追いかけることに気持ちと時間を注ぐより、私が力になれる人に全力を注ぎたい。
そう思ったんです。
もうひとつは、
「お金の約束を平気で破る人は、アナウンサーにはなれない」
と思ったことです。
アナウンサーは「信頼」で選ばれる仕事
アナウンサーは、公の場に立つ仕事です。
画面やマイクの向こうにいる、たくさんの人に信頼されて、はじめて言葉が届きます。
私自身、メ〜テレ、愛媛朝日テレビ、ラジオNIKKEI、佐渡ケーブルの4局で働いてきました。
現場で信頼されるアナウンサーは、話がうまいだけの人ではありませんでした。
約束を守る。
連絡をきちんと返す。
お世話になった人に誠実でいる。
そういう当たり前を、当たり前に続けられる人でした。
面接でも、見られているのは話し方や自己PRの中身だけではありません。
面接官は、「この人に大切な番組を任せられるか」も見ているんです。
だから私は、こう考えました。
事前に渡した動画教材や、ノウハウをまとめたテキストがどんなに良いものでも、
約束を破って逃げてしまう人には、活かしきれないだろう。
選ばれる人には、ならないだろう。
コンサルはそこで止まっているし、私が失ったのは額面の20万円だけ。
そう自分に言い聞かせて、気持ちに区切りをつけました。
ここまで読んで、ドキッとした方もいるかもしれませんね(^^;
でも、あなたを責めたいわけではありません。
アナウンサーを目指すなら、話す練習と同じくらい、日々の「信頼の積み重ね」が大切。
それを伝えたかったんです。
エントリーシートの提出期限を守る。
OB・OG訪問をしたら、その日のうちにお礼を送る。
お世話になった人に、結果を報告する。
小さなことですが、こうした積み重ねは、面接で自然とにじみ出ます。
20万円のかわりに手にしたもの
では、20万円を失った私が、そのあと手にしたものは何だったのか。
それは「仲間」です。
関わらないと決めてからは、目の前の生徒さんに向き合うことだけを考えて、コツコツ続けてきました。
正直、あの方のことはすっかり忘れていたほどです。
そうしているうちに、
「松下さんと一緒に、生徒さんを導きたいです」
と言ってくれる人が、ひとり、またひとりと増えていきました。
先日、数えてみたんです。
講師は7人になっていました。
さらに、秘書がひとり。
集客などのマネジメントを一緒に担ってくれる、右腕のような存在がひとり。
私を入れて、10人のチームになっていたんです( *´艸`)
しかも、その仲間の多くは、もともと私の生徒さんでした。
あのとき追いかけることを選んでいたら、きっと気持ちも時間も、ずいぶん取られていたと思います。
「損して得取れ」
昔の人は、本当にいい言葉を残してくれましたね。
そして何より大きいのは、今は
「こういうとき、どうしたらいいと思う?」
と相談できる仲間がいることです。
ひとりでネット検索をして途方に暮れていた、あの頃の私に教えてあげたいくらいです。
同じ方向を見て、一緒に悩める仲間がいる。
20万円のかわりに、私は本当にいいものを受け取りました。
あなたにも、「あのとき損をしたな」と思う出来事があるかもしれません。
お金のことでも、時間のことでも、人間関係のことでも。
でも、少し時間がたってから振り返ると、そのあとに手にしたものが見えてくることがあります。
それは何だったでしょうか?
ぜひ一度、ゆっくり振り返ってみてくださいね♪
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